利益が出ないじゃないか!MACD売買シグナルの罠!?

人気の相場テクニカル指標にトレンド、オシレーターの両面をもつMACDがあります。

Moving Average Convergence Divergenceの略で、EMA指数平滑移動平均線を応用したテクニカルチャート。指数平滑移動平均線は、直近の価格に比重を置いた移動平均線。

MACDの詳しい説明と使い方については、多くの記事や解説動画がありますのでネット参照してください。申し訳ございません。

管理人も好きなテクニカルチャートです。

マックディーというようです。

管理人は昔からエムエーシーディーと呼んでいましたが、一般に上のように呼ぶようです。

スポンサーリンク

MACD売買シグナル適用相場

この指標に、売りシグナル、買いシグナルが出てきます。

MACD線とシグナル線がクロスした時です。

この売買シグナルに沿って売買すると、

お試しされたことのある方は、判って頂けると思いますが、思うように利益が出にくいです。

むしろ損失が出るケースが多いです。

何故でしょうか。

MACDの売買シグナルを概念でいうと、

 相場の上昇トレンドを捉えて買い、下降トレンドを検出すると売る。

 相場の下降トレンドを捉えて売り、上昇トレンドを検出すると買い戻す。

というイメージです。

つまり、

前者でいうと、

買いを入れる時、相場は上昇しています。これはセオリーです。

そして、売る時、相場は下降しています。これもセオリーです。

この時に利益を出すには、買値から売値までに値幅がないと利益が出ません。

正確には、取引手数料やFXならばスプレッド分も必要です。

つまり、その値幅を稼ぐだけの相場の上昇が必要ということです。

それだけの相場の上昇が無かった場合は、売値が買値を下回り損失になります。

後者はその逆になります。

ですから、MACD売買シグナルで利益を出すには、片方向に相応のトレンドが発生している相場、

ある程度のトレンドが継続する相場でないと利益が出ないということになります。

スポンサーリンク

MACD売買シグナル利益が出ない原因

実際のチャートで検証してみましょう。

2020年のTOPIXチャートを用います。

2020年は片方向にトレンドがはっきりとした相場でした。

COVID-19禍による暴落とその後の一方的な回復相場です。

MACD売買シグナルを使うとさぞかし利益が出ると想像します。

2020年TOPIXチャート

出典元:楽天証券テクニカルチャート

結果17回のシグナルが発生、取引きとして16回中、

仮に取引手数料が0.5%とすると、

利益が出たのが5回、損失を出したのが11回となり、

損失を出す回数の方が多くなりました。

しかし、トータルは利益が上回り、通して6%の利益が出ました。

TOPIXそのものは6%上昇していますので、MACD売買シグナルを用いたトレードに優位性はないことになります。

2020年のようなトレンドがはっきりしている相場にも拘わらず、十分な利益が出ない原因はこれです。

  1. 騙しが多い。
  2. 売買シグナル発生値で売買できない。
  3. MACDシグナルの上昇(下降)が必ずしも価格上昇(下落)でない。
  4. 取引手数料。
2020年TOPIXチャート

1.MACD売買シグナル適用相場で述べたように、片方向にトレンドが発生していない期間では、頻繁に騙しシグナルが発生して損失を積み上げます。

2.売買シグナルが発生した後に売買する場合、ローソク足チャートを見れば判るように市場の翌日の売買価格はさらに高騰または下落しており、その差分を利益としてなくします。その分損失が大きくなります。経験上、特に窓を開けて跳ね上がった場合は大抵じりじり下げる展開に。

3.相場が反転していなくても傾きが変わればMACDシグナルが反転します。7月のようにMACDシグナルが下落していても相場は下落していないので損失となります。

4.証券会社によって様々なメニューがあるのでそれぞれによります。

スポンサーリンク

MACD売買シグナル活用方法

完璧なテクニカル分析などなくて、MACDもその一つです。

その中で、管理人の独断でMACD売買シグナルが有効に使える方法を提案しておきます。

損切りシグナルとして利用することにより大きくは負けない筈です。

それは、前項の検証でも結果が出ており、損失の回数が多いが、一つ一つの損失は小さいことが判ります。

・株式でないがFXの長期投資で結果が出ます

バックテストでも結果が出ます。何故なら、時間足より日足、日足より週足、週足より月足のように長期になるほど騙しが少なくなります。

更に、FXの場合、株式と違ってFXというのは2つの通貨の力関係ですから、長期に渡ってどちらの通貨が強くて、弱いか、方向性が出やすいのです。

あまり役に立たずすみません。

因みに、管理人はMACDチャートを好んで利用していますが、MACD売買シグナルは使用していません。

エントリー、決済条件が別のところにあり、デイトレ、スイングトレーダーでないためです。にゃんこ戦略にて。

本日は以上です。ありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました