利率一定5% vs 利率平均5%
リターン利率が積立期間20年間一定の5%であるケースと、
積立期間20年間の平均が5%であるケースを比較してみました。
平均5%のモデルとして、
①1年目と20年目の利率を0%と10%に、
②1年目と20年目の利率を10%と0%にしてみましょう。
20年間の平均利率は同じ5%です。
①は利率一定より最終金額が4.4%増えます。2000万円の4.4%、90万円ですから大きいですね。
②は利率一定より最終金額が4.4%減ります。90万円ですから大きいですね。
これは分かりやすくて、①と②いずれも積立元本が多くなった20年目の利率に左右されるということです。
次に、
③1年目と2年目の利率を0%と10%に、
④1年目と2年目の利率を10%と0%にしてみましょう。
③は利率一定より最終金額が0.3%増えます。
④は利率一定より最終金額が0.4%減ります。
これも、①と②の法則と似ていて、1年目より積立元本が多くなった2年目の利率が結果になっているということです。
数字のお遊びが続きます。申し訳ございません。
ここからが面白いのですが、
⑤19年目と20年目の利率を0%と10%に、
⑥19年目と20年目の利率を10%と0%にしてみましょう。
あら不思議!?
⑤は利率一定より最終金額が0.1%減ります。
⑥は利率一定より最終金額が0.4%減ります。
⑤で何故減るのでしょうか。
実は、
平均利率が同じでも、一定の利率の複利 > 変動する利率の複利 なのです。
これは、指数特性によるもので詳しくは数学者にお問合せください。😒
簡単に説明すると、同じ元本で考えると分かりやすいのですが、
利率が1年目5%2年目5%の場合、
2年目の最終金額は、元本×1.05×1.05 =元本×1.1025
利率が1年目0%2年目10%の場合、
2年目の最終金額は、元本×1.00×1.10 =元本×1.1000
と、2.5%もマイナス差が出ます。
下のケースで5%一定利率に追い付くには、2年目の利率10.25%が必要になります。
さらに変動率が高く、利率が1年目-5%2年目15%の場合、
2年目の最終金額は、元本×0.95×1.15 =元本×1.0925
と、差が大きくなります。
③のケースで最終金額が増えたのは、2年目の積立により元本がほぼ2倍に増えたところに複利がかかったためで、
⑤のケースでは20年目の積立で、金額は1年目から同じだが積立金による元本の増加率が相対的に小さく、利率変動の影響の方が大きいからです。
難しくなってきました...